「マンションを売りたい」と思ったとき、まずはじめに検討するのが「マンションの査定」です。査定を通じてマンションの相場価格を把握することで、具体的に売り出す価格を決定したり、資金計画を立てたりといったアクションを取ることができます。
この記事では
- マンション査定の依頼先は、どうやって見つければいいのか?
- 一括査定サイトを利用するメリット・デメリット
- マンション査定~売却を業者に頼むまでの流れ
- マンション査定で失敗しないために、事前に知っておくべきこと
など、これから査定を検討している人に読んで欲しい情報をお伝えします。
マンション査定の依頼先、どうやって見つければいい?
「専任媒介でお願いする不動産会社を選ぶ基準は?」
いざ自身のマンションを売却したいと思ったとき、多くの人がぶつかるのが「そもそも、どこの不動産業者へ査定を依頼すればいいのか?」という壁です。
不動産会社にマンション売却の査定を依頼する場合、主な方法は以下の2つです。
- 一括査定サイトから、査定を申し込む
- 特定の不動産会社のホームページから、直接査定を申し込む
すでに依頼したい不動産会社が決まっている場合を除き、ユーザーの多くは「とりあえず」という気軽な気持ちで、一括査定サイトを利用するパターンが多いのではないでしょうか。そして査定結果が送られてきた数社の中から、査定金額や業者名を比較して売却の依頼先を選択する、という流れが一般的であるように思います。
「一括査定サイト」との上手な付き合い方
「一括査定サイト」とは、一度の申し込みで複数の不動産会社にまとめてマンション査定を依頼できるサービスのことです。情報を何度も入力したり、いくつもの会社へ問い合わせる手間が省けるため、効率よく複数社から見積もりを集められる点が魅力です。
そんな「一括査定サイト」ですが、気軽な気持ちで申し込むのは要注意です。というのも、査定依頼を受け取った多くの不動産会社からすると、あなたは貴重な一顧客。一括査定を送ったあと、多くの担当者からひっきりなしに営業の電話が殺到することは珍しくありません。
今の買取相場どのくらいなのかな〜って軽い気持ちで一括査定したらめっちゃ電話来る😅
— しょーご (@lux0924) October 11, 2021
出来れば最初はメールがいいんだけどな😂 pic.twitter.com/iB8k5XnVpM
マンション売却のため、一括査定出したら鬼電かかってくる💦
— かずぺん(救命士ライダー)余命20年 (@kazupen_is_dead) May 30, 2020
気になってた家がとてもじゃないから手を出せない価格だったからもうこの話なかったことにしたいのに!
便利な一括査定ですが、利用時はそれなりの覚悟をもって申し込む必要があるでしょう。
ただし「どの不動産会社に査定や売却を任せればいいか見当がつかない」といった際に、依頼先のあたりをつける意味で、一括査定は有効な手段です。というのも既に依頼したい業者が決まっている場合を除き、査定依頼を一社だけに絞るのはリスクが伴う行為だからです。
「マンション査定を複数社に申し込むべき」理由とは?
先述したとおり、マンションの査定はなるべく複数の会社へ依頼するのがおすすめです。できれば最低でも3~4社ほどの会社へ依頼し、実際に営業担当者と会う機会を儲けると良いでしょう。
査定を一社でなく複数社へ申し込むべき最大の理由は、ずばり安心してマンション売却を任せられる担当者を見つけるためです。不動産売却という人生でも指折りの大きな取引だからこそ、相性の良い、信頼できる担当者を妥協せずに選びましょう。
このとき会社の知名度や付属するサービスの内容などはいったん度外視し、「人の質」だけに重点を置いて判断するのが、失敗しない担当選びのコツです(大手企業にもイマイチな担当者は大勢いますし、近所の小さな業者でも良い担当者はいます。もちろん逆もしかりです)。
また複数社に査定を依頼することで、売却額の目安がつけやすくなるといったメリットもあります。例えばA・B・C社に査定を依頼すれば、三者三様の査定額が提示されるでしょう。同じ物件でも、査定額に100万円近い差が生まれることは珍しくありません。
複数社から査定額をもらうことでおおよその平均値がわかるため、相場価格をざっくり把握することができます。あくまで目安ですが、大まかな資金計画を立てたり、あまりに無謀な金額を除外したりといった判断が可能となります。
マンション査定に必要な準備と主な流れ
マンション査定を依頼してから、不動産会社に売却を依頼するための「媒介契約」を締結するまでの、基本的な流れを見ていきましょう。
【一括査定を依頼する場合の流れ】
査定には訪問無しでおおよその査定額を出す「机上査定」と、実際に訪問して正確な数字を出す「訪問査定」の2種類があります。
「一括査定」の場合は、まずマンションの立地や間取り・築年数といったデータを基に、複数社から「机上査定」による金額が知らされます。その際に営業担当者から電話やメールにて問い合わせが入るため、気になった業者をピックアップし、訪問査定を依頼する流れが一般的です。
【特定の不動産会社に査定を依頼する場合】
対してすでに「査定を依頼したい不動産業者が決まっている」場合、その会社のホームページから査定申し込みを送り、査定・媒介契約の締結・売却へと移行します。この場合、机上査定の工程を飛ばし、訪問査定からスタートするケースも少なくありません。
査定~媒介契約までに必要な書類
純粋に査定だけを依頼するのであれば、必要なのは「マンション名」と「部屋番号」の情報のみです。訪問査定の場合であれば、査定時の立会いが必要となります。
ただし訪問査定のタイミングで媒介契約まで締結する見込みがある際は、契約に必要な書類・道具の持参を求められるケースがあります。実際に弊社では訪問査定の時点で、以下の準備をお願いしています。
【媒介契約に必要な書類・もの】
- 本人確認書類(免許書)
- 登記識別情報
- 印鑑
- 固定資産税等納税通知書
- 分譲時パンフレット、カタログ、設備説明書
- 鍵(空き家の査定・売却の場合)
必要書類・もの |
概要 |
本人確認書類 |
原則、顔写真入りのもの。運転免許証(なければマインバーカード、パスポートなど)。 |
登記識別情報 |
昔でいう権利書。免許書と登記識別情報を比較し、マンションの持ち主本人であることを確認します。 |
印鑑 |
媒介契約書押印に必要なため。 |
固定資産税等納税通知書 |
固定資産税額確認のため。 |
分譲時パンフレット、カタログ、設備説明書 |
マンションを売り出すための広告・資料作成に必要なため。 |
鍵 |
空き家の場合。 |
「登記識別情報」や「マンションの資料」など普段使わない書類などは、査定依頼を決めたタイミングから、早めに準備しておくと良いでしょう。
マンション査定で失敗しないため、知っておくべきこと
さいごにマンション査定を業者へ依頼する際、事前に知っておきたい心構えをお伝えします。
1.一括査定を申し込む際は、目的をもって利用する
「マンションの売却額の目安をつけ、資金計画を立てるため」
「売却を任せる営業担当者を見つけるため」
など、一括査定を依頼する際は明確に目的のある状態で利用するのがおすすめです。
先述の通り、業者からの問い合わせが殺到するため「何となく金額を知りたい」で利用すると、無駄な労力がかかってしまうためです。マンションをこれから売却するかもというタイミングで、不要な業者対応に追われるのは望ましくありません。
本当に大まかな数値を把握したいのであれば、無料のシミュレーション査定サービスなどを利用してみると良いでしょう。
2.査定額はあくまで「目安」・査定額の高い業者=良いとは限らない
「机上査定」であれば本当に大まかな数値ですし、「訪問査定」であっても金額は不動産業者によって異なります。なかには自社を選んでもらうため、あえて相場より高めの金額を提示する営業マンも珍しくありません。
査定金額はあくまで査定額なので、本当にその額で売れるかは、実際に売り出してみなければわかりません。
「最も高く売れればこの金額」「現実的にはこの金額」「最低でもこのくらいの額では売れるだろう」といった目処を立てるための、あくまで判断材料として参考にするようにしましょう。また先述の通りですが、査定金額の大小で依頼先を決めるのはナンセンスです。
まとめ
マンション売却で業者に査定依頼をしたいとき、どのような手順で、なにを意識して臨めばいいかを、不動産業者の視点からご提案させていただきました。
一括査定サイトや不動産業者が市場には溢れているものの「実際にどこの会社に査定を依頼すべきか」「何を基準に業者を選べばいいか」という情報は出回っていません。
本記事を参考に、スムーズなマンション査定・マンション売却に取り組んでいただけると幸いです。
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