- 子どもが小学生にあがって、今の家では間取りが足らなくなった。
- もうすぐ出産が控えており、広い家に引っ越すかリフォーム(リノベーション)するかで悩んでいる。
- 子どもが家を出ていき、夫婦2人だけになり「今の家が広すぎる」と感じている
こういったライフスタイルの変化が生じたとき「今の家を売却して住み替えるか・リフォームをして住み続けるか」の2択で、悩まれるお客様は少なくありません。
本記事では「住み替えか?リフォームか?」を決める上で、知っておきたい判断軸や住宅ローンについてお話しします。
ライフスタイルの変化で生じる「リフォームするか・住み替えるか」問題
多くの人が「持ち家のリフォーム」あるいは「住み替え」を検討する理由としては
- 出産
- 子どもの小学校・中学校への入学
- 子どもの独り立ち(夫婦のみに)
- 親との同居
など「ライフスタイルの変化」によるものが大半です。
【住み替えとリフォームで悩む 夫婦事例①】
現在、世田谷区内で築30年、31㎡の1DKマンションに夫婦で暮らしています。ローン残高は1000万円ほどです。年内に出産予定で家族が増えるため、今の住まいを2DKにリフォームして住み続けるか、もっと広いマンションに住み替えるかで悩んでいます。
検討している物件は築40年の37㎡2DK、1800万円の中古マンションです。周辺環境にはさほど差がないのですが、リフォームと住み替え、どちらを選択すべきでしょうか?
(28歳 女性)
【住み替えとリフォームで悩む 夫婦事例②】
リフォームか住み替えを考えています。
ぼく33歳、嫁30歳、子供8歳、6歳、3歳です。現在住んでる家が3LDKになります。
将来的に夫婦寝室、子供達に1人1部屋が欲しいと考えており、いまの住居をリフォームして部屋数を増やすか、新しく土地を買って家を買うか悩んでいます。
今の住まいは中古住宅で築17年、残り900万円のローン残債があります。ぼくの年収は約500万ほどですが、どちらの判断が賢明でしょうか?
(33歳 男性)
リフォームと住み替え、どちらを選ぶべき?悩んだときの判断ポイント
「リフォームと住み替え、どちらを選ぶべきか」で悩んだ際に知っておきたい、判断基準のポイントについてご紹介します。
「今の家が狭すぎる」が悩みなら、住み替えを選ぶべき
「家が狭いから」が一番の理由である場合、リフォーム・リノベーションではなく、住み替えを選ぶのがおすすめです。
リフォームでは敷地面積そのものを変えることはできないため、いくらスペースを効率的に活用しても、広さにはある程度の限界があるためです。長期的に見据えた際、家族構成の変化や子育て・教育環境の変化に、対応できないリスクもあるでしょう。
実際、検討のきっかけが「出産や子どもの成長」の場合、住み替えを検討されるご夫婦が多い印象があります。
【実際の住み替え事例】
旦那と子ども2人、4人家族の30代主婦です。
夫が28歳のときに、60平米の新築マンションを購入。当時子どもは長男1人だったので、広さに関して不満はありませんでした。
しかしその後、長女が生まれて4人暮らしになり、だんだんと今の部屋数では足りないと感じるように。住み替えを決めたのは、長男が中学生に上るタイミングでした。
子どもから「男女別々の子ども部屋が欲しい!」と言われ、リフォームでは部屋数が十分に増やせなかったので、通勤・通学が便利な市内の中古住宅に引っ越しました。
家族全員が余裕をもってスペースを確保できるので、住み替えを選んでよかったと思います。
(36歳 主婦)
「費用と手間をかけずに、住みやすくしたい」ならリフォーム
「今より住み良くしたいが、費用と手間は掛けたくない」場合、リフォーム・リノベーションも選択肢に入れると良いでしょう。
住み替えで新規に物件を購入する場合、選ぶ物件にもよりますが、数千万円単位の費用が発生するケースが多いでしょう。リフォームであれば、中小メーカーで1平米あたり10万円程度でリフォームを引き受けている場合も少なくありません。
仮に70平米の敷地面積であれば「700万円」ほどで、リフォームを依頼できる計算になります。
また住み替えでは「家を探す」「家を買う」「家を売る」「引っ越し」と面倒な工程が多いもの。一方のリフォームで必要な工程は、工事中の仮住まいを探し、完成したら戻ってくるだけとなります。周辺環境も変わらないため、環境の変化による心理的な負担も少ないでしょう。
【実際の住み替え事例】
リノベーションを決めたのは、子ども2人が成人して社会人・大学生になり、実家から出て行ったタイミングです。「夫婦2人きりで、こんなに広い家に住むのもなあ」と思ったのが大きなきっかけでした。私が55歳、妻が53歳のときです。
近隣のマンションへ引越しも考えましたが、まだローンが残っていたこともありますし、何より物件への愛着もありました。そこで今の子どもたちの部屋を、夫婦それぞれの趣味部屋にすることを検討。また自分たちが年を重ねたとき、居心地よく住めるような家へリノベーションを決めました。
掃除がしやすい間取りへ改良する、床材や手すりなどを追加、また妻の希望でキッチンや照明の仕様もお洒落に変更しました。いまでは家に知り合いの家族を呼ぶことも増え、リノベーションして良かったなと感じています。
(男性58歳)
リフォームか住み替えかの判断は「資金調達の可否」確認が、最初の一歩
リフォームか住み替えを判断する基準として、まず確認すべき項目に「資金調達が可能なのか」があります。
住み替え・リフォームともに資金の借入が必要であれば、金融機関でローンを組むことになります。
- 手持ちの金額だけで、リフォームや住み替えは可能か?
- 住み替えの場合、現在の住まいはいくらで売却できるのか?
- 借入が必要な場合、そもそもローン審査は通過できるか?
などの項目について、事前によく確認しておきましょう。
多くの人が知らない「2度目の住宅ローン審査の厳しさ」
「過去に1度住宅ローンを利用したが、今回の住み替え・リフォームで改めてローンを利用したい」といった場合、2度目の住宅ローン審査が受けられます。
ただし多くの方が思っているより「2度目の住宅ローン審査は、1度目より厳しい」という現実もあります。以下で2度目の審査が通らない3つのケースをご紹介します。
審査に通らないケース①「住宅・その他ローンの滞納」
よく見られるパターンとしてとして「過去のローン返済の遅延」が原因で、審査に通らないといった場合がります。銀行に審査を20組かけたとすれば、およそ1組程度の割合で見られるのではないでしょうか。
家のローン返済で1度でも滞納したことがある、あるいは住宅ローン以外のクレジットカードの返済で遅延したことがある場合などに起こり得ます。
滞納のような「信頼性」が原因で審査に引っかかった場合、その人の信用が回復してローンが組めるようになるまでには、5~10年程度の時間が必要なので要注意です。
審査に通らないケース➁「病気によって生命保険に入れない」
住宅ローンを借りる際は、返済期間にローン契約者が死亡したり、長期入院によって支払いが困難になるリスクを回避するため「団体信用生命保険(団信)」に入る必要があります。
しかし2度目のローンを借りるタイミングで病気や怪我を患っている場合、団信へ加入はできません。2度目のローン借入時が30代~50歳程の層が多いため、大きな病気や怪我にかかっているケースは珍しくありません。
また「3年前、がん治療を終えて今は完治した」という場合であっても、ローン審査に通過しなかったりと、意外とハードルが高いため注意が必要です。
審査に通らないケース③「1度目の審査時より、世帯収入が減っている」
2度目のローンを借りる際、1度目よりも世帯収入が減っている場合は、ローン審査が通りづらくなる場合があります。
多いのが「1度目の審査時は夫婦共働きだったが、今は奥さんが仕事をやめ扶養内でのみ働いている」といったケースです。また旦那さんが転職したばかりで「収入が前職に比べて下がってしまった」「勤続年数の短さが原因で審査に引っかかる」といった場合も考えられます。
上記3パターンで「リフォームや住み替えをしたいが、思うように2度目のローンが組めない」といった方も少なくないでしょう。
ローン審査が通らない場合は「今の家を売却し、賃貸に引っ越す」という選択肢も
ローン審査が通らないとなれば、住み替えやリフォームのための資金調達ができません。それでも今の家に住み続けられないという場合は「賃貸物件に引っ越す」という手段も考えられるでしょう。
賃貸物件であれば家賃は長期的に支払うことにはなりますが
- 大きな初期費用が発生しない
- ライフスタイルの変化で、繰り返し引越しが可能
- 住んでいた物件の売却も有利に進めやすくなる
といった多くのメリットも考えられます。
まとめ
今回は「リフォームと住み替えで悩んだときの判断基準」といったテーマで、事例を交えながらそれぞれの選ぶポイントや住宅ローン審査の重要性についてお話ししました。
住み替え・リフォームを検討している方は、まず資金調達の可否を確認しましょう。資金面の問題をクリアしたら「自分たちの理想のライフスタイル」を基準に、リフォームか住み替えか、あるいは他の選択肢を取るかを検討しましょう。
当社「売る仲介」では、マンションの売却を100%「売主様だけの味方」に立ってサポートしております。「今の物件はいくら位で売れるんだろう?」と気になった方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。
また公式LINEアカウントでは、24時間ご相談を受付ております。LINE公式アカウントからのご連絡もお待ちしております!
コメント