「手狭になってきたマンションから、そろそろ一戸建てに住み替えたい」
「でも、どうやって住み替えを進めていけばいいかわからない」
マンションから一戸建てに住み替えるとなると、今のマンションの売却や新居の購入、引っ越し時期など、いろいろ考えなければなりません。
そこで今回は、マンションから戸建てに住み替えを考えている人に、住み替えに関する基本的な知識を一通り紹介します。
住み替えで失敗したくないという人はぜひご参考ください。
<この記事でわかること>
- マンションから戸建てに住み替えるメリットとデメリット
- 住み替えを進める手続きの方法
- ローン残債がある人の住み替え方法
- 仮住まいをしないで住み替える方法
- マンションから戸建てに引っ越しする際にかかる費用
- 後悔せずに住み替える際におさえておきたいポイント
それでは解説していきます!
マンションから一戸建てに住み替えるメリットとデメリット
まずマンションから一戸建てへ住み替えると、以下のようなメリットがあります。
- 住まい方が自由になる
- 土地を所有することができる
- 管理組合への参加義務がなくなる
- 管理費や修繕積立金などの支出が減る
- 騒音などに悩まされにくくプライバシーを保ちやすい
マンションと戸建ての一番の違いは、やはり住まい方が自由であるということです。
たとえば注文住宅なら、間取りや住宅の機能、外観など、施工業者と相談しながら自分の好きな家を建てることができます。マンションでは難しいペットを飼うことも可能です。
また住居を構える土地も自由に選べますし、ローンを組んで土地を所有することもできます。
その他には、管理組合への参加やマンションで払っていた管理費や、修繕積立金の出費もありません。プライバシーも保ちやすく、騒音に悩まされたり、自分たちが気遣ったりすることも少なくなります。
一方でマンションと比較した際に、次のようなデメリットがあることも事実です。
- マンションに比べて交通の利便性が良くないことが多い
- 修理費用を自分で積み立ててすべて自分が決めて行う
- 防犯対策を自分で行う
マンションは駅近くに建設されることが多い一方、戸建ては郊外に建てられることが多いです。そのため戸建てに住む場合、マンションに比べて交通の便は良くないことが多いです。
またマンションで修理が必要な場合、修繕積立金を使って管理者が行ってくれます。
反対に戸建てでは、修繕積立金の代わりにすべて自分で費用を積み立てて、修理をしばければなりません。オートロックなどのセキュリティもないので、防犯対策も自分でする必要があります。
マンションから戸建てに住み替える場合、このようなメリット・デメリットを理解しておきましょう。
マンションから一戸建てに住み替えるには2つのパターンがある
マンションから一戸建てに住み替える場合、
- 先に今のマンションを売却して、そのあとに新しい物件を購入する「売り先行」
- 新しい住居を購入にして、そのあとに今のマンションを売却する「買い先行」
の2パターンがあります。
続いて売却と購入の流れ、「売り先行」と「買い先行」について紹介します。
マンションの売却と一戸建て購入の流れ
マンションから戸建てに住み替えようとすると、「マンション売却」と「新居の購入」の手続きがそれぞれ発生します。
<マンション売却>
- 査定
- 不動産会社と媒介契約の締結
- マンションの販売
- 売買契約を締結
- 手付金の受取
- 物件を引渡し(決済)
<一戸建ての購入>
- 物件探し(土地探し)
- 内覧(間取り決め等)
- 売買契約を締結
- ローン審査
- 手付金の支払い
- 物件の引き渡し(決済)
※()内は注文住宅の場合
住み替えではこの手続きを同時並行で進め、マンションを売却したらそのまま次の住居に引っ越すことになります。
住み替えには買い先行と売り先行2つのパターンがある
マンションから戸建てへ住み替える際、ほとんどの人は売り先行で進めることになります。
なぜなら、ローンの残りがあることが多く、それを完済しないと新居のローンを組むのが難しいためです。
反対にローン返済が終わっていたり、資金に余裕がある人はダブルローンなどを組んで買い先行することが可能です。
売り先行の流れとメリット・デメリット
売り先行の理想的な流れは
- 今の住居の売却
- 新居の売買契約
- 新居の引き渡し
- 今の住居の引渡
となります。
ポイントは、今の住居の売却が決まったあと、新居を先に引き渡してもらってから今の住居を引き渡すことです。こうすることで新居にそのまま引っ越しすることができ、仮住まいをする必要もありません。
売り先行のメリットは、売却期間を十分確保できること、新居購入時の資金計画が立てやすいこと。
そしてデメリットは、居住しながらの売却になる、仮住まいになる可能性がある、その場合引っ越しが2回になるなどがあげられます。
買い先行の流れとメリット・デメリット
買い先行の理想的な流れは
- 新居の売却契約
- 新居の引き渡し
- 今の住居の売却
- 今の住居の引渡
です。
先にも述べた通り、買い先行は資金に余裕がある人でないと、選択することが難しいです。
買い先行のメリットは、主に新居選びに時間がかけられることやマンションを空き家にして売れること、仮住まいをする必要がないことです。
またデメリットは、資金計画を立てにくい、ダブルローンの期間が長いと費用負担が増えるなどがあります。
ローン残債がある人は売り先行で住み替えることが多い
ローン残債がある人は、マンションを売却したお金で今のローンを完済してから、次の戸建てを購入することになります。
なぜなら、「収入が高い」もしくは「資産を保有している」など、その人の属性が良くない限り住宅ローンの審査に通らないからです。
仮にローンを完済せず、今の住宅ローンの残りを次の住居ローンにプラスして、組むにしても、マンションの売却額を確定して不足している分を把握できないと、資金計画を組むことができません。
このような理由から、ローンの残りがある人は売り先行で住み替えることになるのです。
しかし売り先行の場合、新居の購入が後になるため、引き渡しスケジュールが上手く折り合わず仮住まいする可能性がでてきます。
続いて売り先行の方が仮住まいせずに、住み替えるために取れる方法を紹介します。
売り先行で仮住まいせずに住み替えるには、引き渡し時期の交渉を
以下のように、仮住まいせずに住み替えられるのか、不安に思っている人は非常に多いです。
マンションを売って一戸建てに住み替えたいのですが、いざ売るとなると不安です。自宅が売れて、つぎ住むところが見つけられずにアパートに仮住まいした人っていますでしょうか。なかなか売るほうは難しいといいますが。
Yahoo知恵袋
売り先行で先にマンションを売却した人が、仮住まいにせずに住み替えるにはいくつかの方法がありますが、
- マンション売却後に一戸建てをすぐに購入する
- 一戸建て引き渡しまで、マンションの引き渡し時期を伸ばす
この2つが現実的です。
しかし、買い手にも都合があるため売却が決まるタイミングは読みづらく、購入のタイミングと合わせるのは運も関わってきます。
また売却するマンションの引き渡し時期を伸ばすことも、買い手しだいのところがあります。
ですので、たとえばマンション売却価格を安くするなどして、買い手に引き渡しを待ってもらいましょう。もしくは引き渡し時期について、住み替え先の物件を見つけるまで待って欲しい旨を内覧のときに伝えて、契約をしてもらいましょう。
そうすることで売り先行の人でも、仮住まいすることなく住み替えをすることができます。
その他にも仮住まいをしないで住む方法を以下の記事で紹介しています。
※「マンション 買い替え 仮住まい」の記事を内部リンクとして利用。鈴木様ご確認後に埋め込み。
マンションから戸建てへの住み替えにかかる費用
実際にマンションから戸建てに住み替える場合、マンション売却と一戸建ての購入にそれぞれどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
マンションの売却にかかる費用
マンションの売却にかかるのは仲介手数料や引っ越し費用、その他の費用です。
具体的には以下の項目があります。
- 仲介手数料:成約価格×3%+6万円+消費税(上限)
- 収入印紙:売却価格が1,000万円~5,000万円の場合、原則2万円(令和4年3末まで軽減措置で1万円)
- 抵当権抹消、住所変更登記費用:1~5万円(司法書士による)
- 税金
- 司法書士の報酬
- 引っ越し費用:10~20万円程度(時期や量による)
- その他
仮に3,000万円でマンションを売却したとして、シミュレーションすると最低でも100万円程度はかかります。
一戸建ての購入にかかる費用
建て売りや中古住宅の場合、住宅の費用に加えて購入額の7%。注文住宅の場合は10%程度の諸費用がかかります。
内訳は以下。
- 仲介手数料:成約価格×3%+6万円+消費税(上限)
- 収入印紙:購入価格が1,000万円~5,000万円の場合、原則2万円(令和4年3末まで軽減措置で1万円)
- ローン事務手数料:3~5万円または融資額の1~2%
- 融資の収入印紙代:融資額と特約で確定
- 保証料:融資額の2%前後
- 所有権移転登記費用:司法書士による。3,000万円の一戸建てで30~40万円前後
- 抵当権設定登記費用:司法書士による。融資額3,000万円程度で3万円か12万円+α
- 火災保険料:代理店による
- 固定資産税:残金決済日から12月31日までの日割清算(関西は3月31日まで)
3,000万円の一戸建てを、自己資金300万円、ローン2,700万円で購入すると、諸費用が200万円程度かかることを理解しておきましょう。
これらを合わせると3,000万円の家を住み替えには、300万円程度がかかります。
住み替えをしたい人が最初に取り組むべきこととは?
最後に、これから家を住み替えたいという人がはじめに取り組むべきことを紹介します。
今のマンションから一戸建てに住み替えたいという人は、まず購入する一戸建ての住居を決めて購入金額を明らかにすることが重要です。売り先行の場合でも先に決めることが必要です。
なぜなら、住み替えでは購入したい物件の実現方法を考えて、スケジュールや資金計画をたてて手続きを進めていくことになるからです。
次の住居の購入金額がわからないと、たとえば、どれくらいの自己資金が必要なのか、ローンをいくらで組むのか、マンションの売却価格をどれくらいに設定するのかを決められません。
次の住居を決めないと売却活動も進めることができないのです。
そのため、マンションから戸建てに引っ越したい人は自分が欲しいと思う物件について明らかにしたうえで不動産会社に相談することをおすすめします。
まとめ
以上、マンションから一戸建てへの住み替えについて紹介しました。
住み替えについて検討している方は、まず次の新居を決めてスケジュールや資金計画をたててみてください。そうすることで、何をしないといけないのか、住み替えするためにどういう課題があるのかがわかります。
課題が明確になっていると、不動産会社も提案をしやすく実現するために取るべき行動を教えてくれやすいです。
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